下記の書籍が増刷。 皆さんのおかげです。
佐藤徹・高橋秀行・増原直樹・森賢三『新説 市民参加―その理論と実際』公人社
Amazonではしばらくの間品切れ状態だったが、これでしばらくは大丈夫のはず。
ただ、ここ最近の「市民参加」「協働」をめぐる環境変化や新たな参加手法の登場などがあり、事例編はやや古くなっている感がある。それがまた理論編に与える影響もある。個人的には近いうちに整理を試みたい。
2011年1月27日木曜日
「地方自治法抜本改正についての考え方(平成22年)」
地域主権改革の推進を目的とした、地方行財政検討会議(総務大臣がトップ)で地方自治法の抜本的な見直しが進められている。
今般、標題のとりまとめがプレスリリースされた。あくまで現時点での考え方であり、今後さらなる検討もなされる模様。
<参考>
総務省の該当ページ
今般、標題のとりまとめがプレスリリースされた。あくまで現時点での考え方であり、今後さらなる検討もなされる模様。
<参考>
総務省の該当ページ
2011年1月21日金曜日
第3回・群馬県行政改革評価・推進委員会
本日は、群馬県庁にて標記の委員会に出席。
アジェンダは、新行政改革大綱(案)とこれに基づく新行政改革大綱実施計画(案)の検討である。
大綱案は前回の第2回委員会でも議論の対象となったが、今回はその修正案(行政案)が示された。表現だけでなく枠組みや項目の削除・統合など、かなり手が加えられている。もっとも、この点は事務局より新旧対照表が示されたので、理解は容易である。
ただ第1に、県民には馴染みのない行政用語、財政用語、説明不足な表現などが目につく。この点委員からの指摘もあり。第一の目標として「県民目線の県政の実施」をうたう大綱であればこそ、この点は今後改良の余地があるだろう。
第2は、内容そのものについてである。「地方分権改革への対応」か「地方分権改革の推進」なのかは県の基本姿勢に関わるものである。そのほか、個々の項目が何をめざしているか、その主たる目的に照らすと、どの目標や改革項目に位置づけるべきかがおのずと見えてくるはずである。いまいちど精査すべき点があるのではなかろうか。
実施計画案については、「達成すべき成果」としてできるかぎり数値目標が設定されているのは前進。ただしその妥当性についてまで議論が及ばす。2時間ですべてを議論するには限界がある。
現在、上記の大綱案と実施計画案は、パブリックコメントを実施中。意見募集期間は平成23年1月17日(月)~平成23年2月7日(月)。
これと併行して、職員からの意見も聴くため職員アンケートも実施中。
これらを踏まえて、今年度中に策定される予定である。
群馬県の「潜在力」と「可能性」を引き出し、さらに大きくはばたかせる行政改革となることを期待したい。
<参考>
新行政改革大綱(案)に関する意見募集(パブリックコメント)について
アジェンダは、新行政改革大綱(案)とこれに基づく新行政改革大綱実施計画(案)の検討である。
大綱案は前回の第2回委員会でも議論の対象となったが、今回はその修正案(行政案)が示された。表現だけでなく枠組みや項目の削除・統合など、かなり手が加えられている。もっとも、この点は事務局より新旧対照表が示されたので、理解は容易である。
ただ第1に、県民には馴染みのない行政用語、財政用語、説明不足な表現などが目につく。この点委員からの指摘もあり。第一の目標として「県民目線の県政の実施」をうたう大綱であればこそ、この点は今後改良の余地があるだろう。
第2は、内容そのものについてである。「地方分権改革への対応」か「地方分権改革の推進」なのかは県の基本姿勢に関わるものである。そのほか、個々の項目が何をめざしているか、その主たる目的に照らすと、どの目標や改革項目に位置づけるべきかがおのずと見えてくるはずである。いまいちど精査すべき点があるのではなかろうか。
実施計画案については、「達成すべき成果」としてできるかぎり数値目標が設定されているのは前進。ただしその妥当性についてまで議論が及ばす。2時間ですべてを議論するには限界がある。
現在、上記の大綱案と実施計画案は、パブリックコメントを実施中。意見募集期間は平成23年1月17日(月)~平成23年2月7日(月)。
これと併行して、職員からの意見も聴くため職員アンケートも実施中。
これらを踏まえて、今年度中に策定される予定である。
群馬県の「潜在力」と「可能性」を引き出し、さらに大きくはばたかせる行政改革となることを期待したい。
<参考>
新行政改革大綱(案)に関する意見募集(パブリックコメント)について
大野城市の行政評価・人事考課・コミュニティ政策
昨日は、福岡県大野城市へ視察。
まずは統合型行政評価システム(公共サービスDOCK事業)。
同市では企画部門主導の行政評価導入ではなく、財政部門が主導。これには枠配分予算を見据えた戦略があった。「フルコスト計算書診断」に加えて、第三者評価を導入。第三者評価の進め方はなかなかユニーク。優先順位付けの考え方も参考になった。
つぎに「人づくり基本構想」。いわゆる人材育成基本方針だが、期首と期末の上司との「面談」によってコミュニケーションの活性化を目指している。職員アンケート調査による効果測定を行うなど、「作りっぱなし」ではなく制度の運用・分析まで行っている点は大いに評価できるだろう。
さらに財政課と企画課の連携、枠配分予算の導入秘話、共働とコミュニティ政策の裏話など。明確な理念・目的のもと、情熱のある職員が奮闘した結果が着実に行政内部や地域を動かしていることを実感した。
また、私が長年あたためていた仮説がいくつか裏付けられたことも大きな成果であった。
最後に帰り際、有名な「総合窓口」を拝見。

自治経営課の松本さん、橋元さん、小國さん、人事法制課の藤木さん、新コミュニティ課長の見城さん、山崎さん、お世話になりました。感謝申し上げます。
<参考>
・公共サービスDOCK事業
・人づくり構想
・コミュニティ構想
まずは統合型行政評価システム(公共サービスDOCK事業)。
同市では企画部門主導の行政評価導入ではなく、財政部門が主導。これには枠配分予算を見据えた戦略があった。「フルコスト計算書診断」に加えて、第三者評価を導入。第三者評価の進め方はなかなかユニーク。優先順位付けの考え方も参考になった。
つぎに「人づくり基本構想」。いわゆる人材育成基本方針だが、期首と期末の上司との「面談」によってコミュニケーションの活性化を目指している。職員アンケート調査による効果測定を行うなど、「作りっぱなし」ではなく制度の運用・分析まで行っている点は大いに評価できるだろう。
さらに財政課と企画課の連携、枠配分予算の導入秘話、共働とコミュニティ政策の裏話など。明確な理念・目的のもと、情熱のある職員が奮闘した結果が着実に行政内部や地域を動かしていることを実感した。
また、私が長年あたためていた仮説がいくつか裏付けられたことも大きな成果であった。
最後に帰り際、有名な「総合窓口」を拝見。

自治経営課の松本さん、橋元さん、小國さん、人事法制課の藤木さん、新コミュニティ課長の見城さん、山崎さん、お世話になりました。感謝申し上げます。
<参考>
・公共サービスDOCK事業
・人づくり構想
・コミュニティ構想
2010年12月21日火曜日
政策の「参加度」と「透明度」
月刊『地方自治職員研修』(公職研)2011年1月号(新年号)が出ました。
本号では2011年の新年号にふさわしく、「都市格・自治体格アップ大作戦!」が特集されています。
私も小論『政策の「参加度」と「透明度」』を寄稿しております。
政策の「参加度」と「透明度」をいかに向上させるべきかについて論考しています。
<参考>
公職研のページ
本号では2011年の新年号にふさわしく、「都市格・自治体格アップ大作戦!」が特集されています。
私も小論『政策の「参加度」と「透明度」』を寄稿しております。
政策の「参加度」と「透明度」をいかに向上させるべきかについて論考しています。
<参考>
公職研のページ
職場で議論しながら、楽しく事業を評価する
先週木曜日・金曜日と、埼玉県上尾市役所で職員研修の講師をつとめてきました。


■職場でワイワイ・ガヤガヤ「議論」しながら、楽しく「評価」する
テーマは「政策形成」。題して「職場議論が活性化する!創造型政策評価実践演習」。
主な対象者は主任職4年目の職員33名(一般行政職員だけでなく、消防士・保育士・保健師など多種多様)。
私はこの研修の講師を平成19年度以降毎年つとめており、事務局の方も慣れておられます。
ちまたでは「書類づくりが中心の行政評価」が多いなか、そうではなく「職場で議論しながら事業の評価を進める方法論」を実践演習により体得することが、本研修のねらい。
研修は連日9時から17時まで、5分刻みのタイムスケジュールに沿っておこなわれ、結構ハードなもの。
研修生の皆さん、お疲れ様でした。
今回は6チームに分かれ、同市で実際に行われている6事業を選定し、政策の分析と評価をおこなった。
いずれのチームも熱心に議論しながらロジックモデルの作成、政策効果の算定、問題の発見と再定義などを行い、事業の改善提案に繋げられたと思う。
今回も、職員の方々のポテンシャルの高さを感じることができた。
また研修終了後の受講アンケート結果から、研修生の満足度も一様に高かったようである(5段階の満足度評価で「5」又は「4」とした割合=87%)。
■「PC」との対話ではなく、「職場」での対話を
以上は、あくまで職員研修である。
だが実際に「創造型政策評価実践演習」(通称:CPE)を導入している自治体もある。
群馬県安中市では昨年度(21年度)よりCPEに取り組み、成果を上げている。
90年代半ば以降、ITの進展によって、職場ではノートPCに向かって黙々と仕事するスタイルへと様変わりした感がある。
けれども何年かに一度は少しの時間立ち止まり「自分たちが担当している事業や業務がどのような問題解決に役立っているのか」「どのような成果を上げているのか」について、職場でじっくり議論し評価してみてはいかがだろうか。きっと仕事のやり方が変わるはずである。
<参考>
・佐藤徹『創造型政策評価-自治体における職場議論の活性化とやりがい・達成感の実現』(公人社、2008年)
・佐藤徹「創造型政策評価の実践法」『月刊 地方自治職員研修』2009年7月号~11月号連載


■職場でワイワイ・ガヤガヤ「議論」しながら、楽しく「評価」する
テーマは「政策形成」。題して「職場議論が活性化する!創造型政策評価実践演習」。
主な対象者は主任職4年目の職員33名(一般行政職員だけでなく、消防士・保育士・保健師など多種多様)。
私はこの研修の講師を平成19年度以降毎年つとめており、事務局の方も慣れておられます。
ちまたでは「書類づくりが中心の行政評価」が多いなか、そうではなく「職場で議論しながら事業の評価を進める方法論」を実践演習により体得することが、本研修のねらい。
研修は連日9時から17時まで、5分刻みのタイムスケジュールに沿っておこなわれ、結構ハードなもの。
研修生の皆さん、お疲れ様でした。
今回は6チームに分かれ、同市で実際に行われている6事業を選定し、政策の分析と評価をおこなった。
いずれのチームも熱心に議論しながらロジックモデルの作成、政策効果の算定、問題の発見と再定義などを行い、事業の改善提案に繋げられたと思う。
今回も、職員の方々のポテンシャルの高さを感じることができた。
また研修終了後の受講アンケート結果から、研修生の満足度も一様に高かったようである(5段階の満足度評価で「5」又は「4」とした割合=87%)。
■「PC」との対話ではなく、「職場」での対話を
以上は、あくまで職員研修である。
だが実際に「創造型政策評価実践演習」(通称:CPE)を導入している自治体もある。
群馬県安中市では昨年度(21年度)よりCPEに取り組み、成果を上げている。
90年代半ば以降、ITの進展によって、職場ではノートPCに向かって黙々と仕事するスタイルへと様変わりした感がある。
けれども何年かに一度は少しの時間立ち止まり「自分たちが担当している事業や業務がどのような問題解決に役立っているのか」「どのような成果を上げているのか」について、職場でじっくり議論し評価してみてはいかがだろうか。きっと仕事のやり方が変わるはずである。
<参考>
・佐藤徹『創造型政策評価-自治体における職場議論の活性化とやりがい・達成感の実現』(公人社、2008年)
・佐藤徹「創造型政策評価の実践法」『月刊 地方自治職員研修』2009年7月号~11月号連載
2010年12月11日土曜日
市民討議会の実態調査:吉川市(埼玉県)
昨日は、ゼミ生(3年10名)とともに、吉川市役所(埼玉県)へ行ってきました。


吉川市は、人口約6万人、埼玉県南東部に位置し、東は江戸川をはさんで千葉県野田市・流山市、西は中川をはさんで越谷市・草加市、南は三郷市、北は松伏町と、境を接している。「なまずの里」として売り出し中のまちでもある。
さて、3年ゼミ生(第6期ゼミ)の調査研究テーマは「地域政策における市民討議会の有効性」。
ゼミでは、これまで「市民討議会」や「プラーヌンクスツェレ」に関する文献調査と併行して、たかさき市民討議会VOICE2010(高崎市と高崎青年会議所の共催)の実行委員会にサポーターとして参画。また8月28日・29日の開催当日にはファシリテータを担うなど、実践的な調査にも取り組んできた。
そして、毎年恒例の「自治体ヒアリング調査」として、埼玉県吉川市へうかがった。
主な調査事項は、以下のとおり。
( 1 )市民討議会の実施経緯と実施状況
( 2 )総合計画策定における市民討議会の目的と意見活用方策
( 3 )他の市民参加手法と比較した場合の市民討議会の有効性など
ご多忙中のところ2時間以上に及ぶ質疑や意見交換に御対応いただいた、政策室副主幹の岡田さん、大瀧さん、市民参加推進課長の中村さん、感謝申し上げます。
吉川市では平成22年度から23年度にかけて第5次総合振興計画を策定中。市民討議会は23年度も開催予定とのこと。同市の取り組みには今後も注目していきたい。
<参考>
吉川市総合振興計画のページ
まちづくり未来会議(市民討議会)のページ


吉川市は、人口約6万人、埼玉県南東部に位置し、東は江戸川をはさんで千葉県野田市・流山市、西は中川をはさんで越谷市・草加市、南は三郷市、北は松伏町と、境を接している。「なまずの里」として売り出し中のまちでもある。
さて、3年ゼミ生(第6期ゼミ)の調査研究テーマは「地域政策における市民討議会の有効性」。
ゼミでは、これまで「市民討議会」や「プラーヌンクスツェレ」に関する文献調査と併行して、たかさき市民討議会VOICE2010(高崎市と高崎青年会議所の共催)の実行委員会にサポーターとして参画。また8月28日・29日の開催当日にはファシリテータを担うなど、実践的な調査にも取り組んできた。
そして、毎年恒例の「自治体ヒアリング調査」として、埼玉県吉川市へうかがった。
主な調査事項は、以下のとおり。
( 1 )市民討議会の実施経緯と実施状況
( 2 )総合計画策定における市民討議会の目的と意見活用方策
( 3 )他の市民参加手法と比較した場合の市民討議会の有効性など
ご多忙中のところ2時間以上に及ぶ質疑や意見交換に御対応いただいた、政策室副主幹の岡田さん、大瀧さん、市民参加推進課長の中村さん、感謝申し上げます。
吉川市では平成22年度から23年度にかけて第5次総合振興計画を策定中。市民討議会は23年度も開催予定とのこと。同市の取り組みには今後も注目していきたい。
<参考>
吉川市総合振興計画のページ
まちづくり未来会議(市民討議会)のページ
2010年12月9日木曜日
「市民の目線」と「役所の論理」
昨日は教授会終了後18:30~20:45まで、第25回高崎市自治基本条例を考える会(於:高崎市役所、もちろん公開)に、高崎市自治基本条例策定アドバイザーとして出席しました。
高崎市自治基本条例を考える会は条例策定にあたり高崎市が設置したもの。メンバーは一般公募市民と若手中堅職員から構成された、いわばワーキンググループ。昨年11月から約1年間にわたり、議論を積み重ねてきた(自治基本条例は高崎市の中核市への移行時期にあわせ、2011年4月施行を目指している)。
そしてその議論の成果がようやく「提言書」としてまとめられ、先月(11月)に市長に提言された。
■提言書はこちら
詳しい経過は、市のホームページや広報たかさきの連載記事を参照。
■高崎市自治基本条例を考える会のページ
■広報高崎平成22年11月15日号の該当ページ
昨日の会議では、考える会の「提言」を受けた行政(市)側の「回答書」とも言える「条例素案」(同素案はパブリックコメントに付することを想定したもの)が示された。会議の前半、約1時間にわたり提言書の内容に対する修正・変更・削除及びその理由等が事務局(市企画調整課)から説明。その後、考える会のメンバーからの質疑応答となった。主に考える会の市民メンバーからは「“市民の目線”で考え直してほしい」「これまで議論してきた“私たちの思いやこだわり”が薄れてしまっている」「他市の自治基本条例と殆ど変わらないものになってしまった」などといった意見も表明された(注記:表現は必ずしも正確ではない)。
考える会の市民メンバーの目には、行政の条例素案が長期にわたって苦労して作り上げた自分たちの提言書と比べ、内容的にかなり後退した、と映ったようである。
特に条例の「目玉」となるはずであった「協働推進会議」の設置(提言書p.20)や「条例の運用状況について評価し、必要な提言を行う“運用推進委員会”」の設置(提言書p.34)については、条例素案ではそれぞれ「協働を進めるための体制整備及び環境整備に努めるものとする」、「必要に応じ、組織等を設け、この条例の運用状況について検証を行うものとする」と修正変更されている。
“現状では「協働推進会議」や「運用推進委員会」の組織のありかたが不確定であるために具体的な組織名称を削除した”と事務局からの説明があった。この点につき、条例の運用状況について評価や提言を行う「運用推進委員会」については、私がかつて策定委員(副委員長)として関わった川口市自治基本条例では明確に組織名が規定されている。川口市では自治基本条例施行の半年後に「自治基本条例運用推進委員会条例」が制定され、既に「運用推進委員会」が設置されている。
<参照>
川口市自治基本条例のページ
川口市自治基本条例運用推進委員会のページ
そのほかにも多数の修正点があるが、大きな変更点としては、
・提言書(p.15)では「市民参加推進条例の制定」とされていたものが、条例素案では「別に条例等を定め」とするにとどまっている。
・提言書(p.33)では「条例の位置づけ」の章で「高崎市の最高規範であり」としていたが、条例素案では「最高規範」が削除されている。
以上の点について私の発言のポイントは以下の通り。
・条例の策定自体が最終目的ではない。現状の素案では、自治基本条例制定後の具体的展開が見えない。組織のありかたについては川口市のように「別に条例に定める」とすることも可能であるため、「協働推進会議」や「運用推進委員会」の設置を再検討する余地があるのではないか。また仮に条文上に具体的な組織名を記せなかったとしても、実を取って平成23年度からこれら組織を発足させることを是非検討してほしい。
・市民の熱い思いのつまった提言書を活かし、「市民の目線」に立って条例素案を再度検討することを期待したい。
制度上「考える会」には政策決定権はなく、提言権があるだけである。その点については「考える会」の皆さんも重々承知されている。
翻って、事務局(市企画調整課)も残された時間の中で役所内部の調整に追われ(法規担当との折衝など)、その大変な労力には皆が感謝している。
今後は条例素案がパブリックコメントに付され、議会での審議へと移っていくことになる。
高崎市自治基本条例を考える会は条例策定にあたり高崎市が設置したもの。メンバーは一般公募市民と若手中堅職員から構成された、いわばワーキンググループ。昨年11月から約1年間にわたり、議論を積み重ねてきた(自治基本条例は高崎市の中核市への移行時期にあわせ、2011年4月施行を目指している)。
そしてその議論の成果がようやく「提言書」としてまとめられ、先月(11月)に市長に提言された。
■提言書はこちら
詳しい経過は、市のホームページや広報たかさきの連載記事を参照。
■高崎市自治基本条例を考える会のページ
■広報高崎平成22年11月15日号の該当ページ
昨日の会議では、考える会の「提言」を受けた行政(市)側の「回答書」とも言える「条例素案」(同素案はパブリックコメントに付することを想定したもの)が示された。会議の前半、約1時間にわたり提言書の内容に対する修正・変更・削除及びその理由等が事務局(市企画調整課)から説明。その後、考える会のメンバーからの質疑応答となった。主に考える会の市民メンバーからは「“市民の目線”で考え直してほしい」「これまで議論してきた“私たちの思いやこだわり”が薄れてしまっている」「他市の自治基本条例と殆ど変わらないものになってしまった」などといった意見も表明された(注記:表現は必ずしも正確ではない)。
考える会の市民メンバーの目には、行政の条例素案が長期にわたって苦労して作り上げた自分たちの提言書と比べ、内容的にかなり後退した、と映ったようである。
特に条例の「目玉」となるはずであった「協働推進会議」の設置(提言書p.20)や「条例の運用状況について評価し、必要な提言を行う“運用推進委員会”」の設置(提言書p.34)については、条例素案ではそれぞれ「協働を進めるための体制整備及び環境整備に努めるものとする」、「必要に応じ、組織等を設け、この条例の運用状況について検証を行うものとする」と修正変更されている。
“現状では「協働推進会議」や「運用推進委員会」の組織のありかたが不確定であるために具体的な組織名称を削除した”と事務局からの説明があった。この点につき、条例の運用状況について評価や提言を行う「運用推進委員会」については、私がかつて策定委員(副委員長)として関わった川口市自治基本条例では明確に組織名が規定されている。川口市では自治基本条例施行の半年後に「自治基本条例運用推進委員会条例」が制定され、既に「運用推進委員会」が設置されている。
<参照>
川口市自治基本条例のページ
川口市自治基本条例運用推進委員会のページ
そのほかにも多数の修正点があるが、大きな変更点としては、
・提言書(p.15)では「市民参加推進条例の制定」とされていたものが、条例素案では「別に条例等を定め」とするにとどまっている。
・提言書(p.33)では「条例の位置づけ」の章で「高崎市の最高規範であり」としていたが、条例素案では「最高規範」が削除されている。
以上の点について私の発言のポイントは以下の通り。
・条例の策定自体が最終目的ではない。現状の素案では、自治基本条例制定後の具体的展開が見えない。組織のありかたについては川口市のように「別に条例に定める」とすることも可能であるため、「協働推進会議」や「運用推進委員会」の設置を再検討する余地があるのではないか。また仮に条文上に具体的な組織名を記せなかったとしても、実を取って平成23年度からこれら組織を発足させることを是非検討してほしい。
・市民の熱い思いのつまった提言書を活かし、「市民の目線」に立って条例素案を再度検討することを期待したい。
制度上「考える会」には政策決定権はなく、提言権があるだけである。その点については「考える会」の皆さんも重々承知されている。
翻って、事務局(市企画調整課)も残された時間の中で役所内部の調整に追われ(法規担当との折衝など)、その大変な労力には皆が感謝している。
今後は条例素案がパブリックコメントに付され、議会での審議へと移っていくことになる。
2010年11月29日月曜日
「資料公開」コーナーの設置
研究成果の社会への還元を主な目的として、「資料公開」コーナーを設置しました。
次の2点を掲載しました。ダウンロードすることができます。
・自治体の総合計画と行政経営等に関する実態調査(概要版)
・創造型政策評価(CPE)の導入実践による組織活性化と人材育成」『分権時代における市町村の組織及び人材に関する研究会報告書』,pp.1-16,自治研修協会編,2010年3月
次の2点を掲載しました。ダウンロードすることができます。
・自治体の総合計画と行政経営等に関する実態調査(概要版)
・創造型政策評価(CPE)の導入実践による組織活性化と人材育成」『分権時代における市町村の組織及び人材に関する研究会報告書』,pp.1-16,自治研修協会編,2010年3月
2010年11月19日金曜日
第2回 群馬県行政改革評価・推進委員会
本日は群馬県行政改革評価・推進委員会(第2回)に出席。第1回目の委員会から約2ヶ月経過しました。
メインテーマは県の新たな行政改革大綱(案)について。委員の皆さんからは自身のご経験などを踏まえ、種々の意見が表明されました。なかでも印象的だった点をいくつか挙げると、
1.「現状分析」が十分でない。しっかりと現状分析をしないと、何が「問題」であるのかわからない。
2.PDCAサイクルについて。「P(計画策定)はしっかりやっているがCAについてはあまり機能していない。だからを今後はC(評価)をもっと強化充実していく」というが、実は目標が明確でなくC(評価)に耐えられない計画(Plan)ではないか。
はからずも、上記2点は昨日の茨城県での講演で申し上げた点と軌を一にしています。
役所は「行政の無謬性」ゆえ、「問題」という表現を使わず、「課題」という表現ですべてを片付けてしまいがち。
改革・改善がなぜ必要なのか。現状とあるべき姿との間にどのような「問題」があるのか。
勇気を出して外部に「問題」を露呈して(情報公開して)こそ、はじめて改革の「エンジン」が動き出すのではないか、そうあらためて感じた委員会でした。
メインテーマは県の新たな行政改革大綱(案)について。委員の皆さんからは自身のご経験などを踏まえ、種々の意見が表明されました。なかでも印象的だった点をいくつか挙げると、
1.「現状分析」が十分でない。しっかりと現状分析をしないと、何が「問題」であるのかわからない。
2.PDCAサイクルについて。「P(計画策定)はしっかりやっているがCAについてはあまり機能していない。だからを今後はC(評価)をもっと強化充実していく」というが、実は目標が明確でなくC(評価)に耐えられない計画(Plan)ではないか。
はからずも、上記2点は昨日の茨城県での講演で申し上げた点と軌を一にしています。
役所は「行政の無謬性」ゆえ、「問題」という表現を使わず、「課題」という表現ですべてを片付けてしまいがち。
改革・改善がなぜ必要なのか。現状とあるべき姿との間にどのような「問題」があるのか。
勇気を出して外部に「問題」を露呈して(情報公開して)こそ、はじめて改革の「エンジン」が動き出すのではないか、そうあらためて感じた委員会でした。
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