2011年11月22日火曜日

献本御礼

宮崎公立大学の有馬晋作先生から、御著書を頂きました。
ありがとうございます。

劇場型首長の戦略と功罪: 地方分権時代に問われる議会 [ミネルヴァ書房]
有馬 晋作 (著)



内容(「BOOK」データベースより)
近年地方行政において、東国原英夫、橋下徹、河村たかしなど劇場型首長が続々と登場してきた。改革を掲げる彼らは、果たして地方行政の救世主なのか。本書は、メディア時代に注目される5人の劇場型首長の戦略と功罪を、ポピュリズムの観点から分析し解説することで、対応策と議会のあり方を提言する。

2011年11月21日月曜日

プロフィール更新

「プロフィール」のコーナーを久しぶりに更新しました。

●「重点研究」に下記を追加。採択されました。
日本証券奨学財団助成研究『地域社会における環境パートナーシップ組織の構造と動態に関する実証的研究』(研究代表:佐藤徹、共同研究)(2011年度~2012年度)
 2000年前後を境に全国に発足した、環境問題を考え実践する市民・事業者・行政等により構成される環境パートナーシップ組織。これまでその全貌が学術的に明らかにされてこなかった。本研究はわが国初めての本格調査による実証研究である。


●「査読論文」に下記を追加。
佐藤徹 「行政評価過程における職場討議の導入とその効果検証」『日本評価研究』第11巻第2号,pp.77-89,日本評価学会,2011年11月
 全国の自治体の過半数で行政評価制度の導入が進んだにも関わらず、「形骸化している」「やらされ感」「負担感」など、現場職員からの行政評価への評価は芳しくない。評価シートの更新のみが評価だと捉えられ、稟議による決裁行為を経て公表されていく。しかし市民からの反応は皆無と言っても過言ではない。
 こうした閉そく状況を打破するための次世代型評価がCPE(創造型政策評価)である。CPEは職場で議論しワイワイガヤガヤ言いながら事業を評価分析するものである。およそ4年に1度のサイクルで評価を行う。毎年広く浅く評価するとマンネリ化してしまいがち。評価対象を絞り込み、深く掘り下げていく。あとは、評価をもとに作成した事業計画を着実に推進していく。
 本論文は、CPEを日本で初めて導入した安中市(群馬県)におけるCPEの導入効果を統計的に検証したものである。

2011年11月20日日曜日

日本評価学会(in盛岡)コメンテータ

本日は、日本評価学会の分科会(自治体評価)において、コメンテータを務めた。
報告者は4名で、それぞれ①(財)未来工学研究所の野呂氏(石巻市の復興シナリオ策定に欧州委員会のインパクト・アセスメントの枠組みを適用してはどうかというもの)、②市川市の高浜氏(総合計画策定過程における市民アンケート調査が内部評価の質的向上に寄与するのではないかというもの)、③群馬パース大学の内藤氏(男女共同参画の進行管理の現状を年次報告書の記述から探ろうとするもの)、④神戸学院大学の南島氏(大阪府の独立行政法人である大阪府立病院機構の評価に関する議論を制度・管理・政策の分析フレームで整理したもの)であった。

いずれも大変興味深い報告であった。

2011年11月18日金曜日

政策評価・分析研修

17日、18日の2日間にわたり、高崎市において、新任係長を対象とする「政策評価・分析研修」の講師をつとめた。
 同名の研修をかれこれ7年行っている。最初のころは対象が主任級であったが、その後、課長補佐となり、ここ数年は係長が対象である。
 受講生は1チーム5名程度に分かれて、拙著『創造型政策評価(CPE)―自治体における職場議論の活性化とやりがい・達成感の実現』をもとに書き下ろした手引書に沿って、高崎市で実際に行われている事業を分析・評価していく。具体的には、ロジック・モデルを作成したり、データ分析をしたりする。もちろんそれだけでなく、職場での議論を想定してファリシテータ・事業説明者・質問者のいずれかとなり、ワイワイガヤガヤ言いながら、徹底的に議論する。
 毎年の評価シートの更新作業で評価がマンネリ化・形骸化し、事業担当者の間に「やらされ感」や「負担感」が蔓延してしまっているようなら、いっそのこと、そのようなやり方はやめてしまおう。そのかわり、たとえば4年に一度、じっくり徹底的に議論しながら分析評価してみてはどうだろうか。あとは、それを踏まえて作成した事業計画を着実に進めることにエネルギーを注いだほうがよっぽど生産的である。

2011年11月14日月曜日

自治体訪問調査シリーズ(5)

本日は「総合計画策定過程における市民討議会の導入意義とその活用実態」に関する自治体インタヴュー調査の第5弾、埼玉県座和光市役所へうかがった。

先月から、小田原市、小金井市、船橋市、座間市、和光市と5自治体の調査を行ってきたが、一連の調査はこれにてひとまず終了。

得られた市民意見をどのように政策に接続するかについても新たな発見があった。

これら研究の成果は来年公表の予定である。

2011年11月13日日曜日

日本地方自治学会報告(in 会津若松)

本日は、会津若松で開催された日本地方自治学会で報告した。

報告テーマは「自治体にお​ける討議デモクラシー手法の実施動向-市民討議会を中心に」。

ドイツのプラーヌンクスツェレをモデルに考​案された市民討議会が2005年以降延べ150件以上全国各地で開催さ​れている。本報告は市民討議会の実施動向とその特徴を全国調査データによって計量的に解明しようとしたも​の。

年度別、都道府県別、都市類型別、人口規模別の実施状況とその推移に加えて、開催月・無作為抽出方法、参加承諾率、参加者の年齢分布などを解析した。

近日、本ホームページで報告概要を掲載する予定である。

2011年11月12日土曜日

北上市第5回政策評価委員会

昨日は、岩手県北上市の第5回政策評価委員会に出席。

今回が、今年度の政策評価委員会としては最終回である。

これまで、担当部局への質疑応答を行いながら、施策2件と重要課題3件の計5案件の外部評価を行ってきた。

外部評価委員会各委員の意見を再度確認しながら、委員会としての意見の取りまとめと総括をおこなった。

最終報告書は早ければ年内に出される見通しである。

2011年11月9日水曜日

自治体訪問調査シリーズ(4)

「総合計画策定過程における市民討議会の導入意義とその活用実態」に関する自治体インタヴュー調査の第4弾。
本日は神奈川県座間市役所へ。
座間市へは、2年前に別件で3年ゼミ生11名と伺ったことがある。

座間市ホームページでの紹介記事

市民討議会のお話も興味深かったが、新しい第4次総合計画の基本構想にベンチマークと数値目標を掲げ、これを市議会で議決している点がユニークであった。この点は2年前にもうかがっていたが、その後の進捗状況が聞けて有意義だった。


写真は出来たてホヤホヤの座間市マスコットキャラクター「ざまりん」。

2011年11月2日水曜日

自治体訪問調査シリーズ(2)(3)

先月から、「総合計画策定過程における市民討議会の導入意義とその活用実態」をテーマに、自治体へインタヴュー調査に行っている。

第1弾:小田原市へは先月調査済み。
本日は、第2弾:小金井市と第3弾:船橋市へ。

2005年度以降、プラーヌクスツェレをモデルに考案された市民討議会。全国的な普及がめざましい。
当初は、とりあえずやってみる、という段階であったが、近年は政策への接続を目的としたものも現れている。
その代表例が、総合計画策定への活用である。

果たして、どのように活用され、どの程度反映されているのか。その実態に迫ってみたいと考えている。