2005年に著した『市民会議と地域創造』(ぎょうせい)は、「市民会議のバイブル」として世に送り出したものだ。
実際、市民会議の事務局を担当することになった自治体職員の方々が参考にしておられ、大変うれしい限りである。
一般的に、市民会議とは「地域的公共的課題の解決に向けて、市民が主体で行政と協力・連携して、継続的に活動を行う中間的な組織や場」をさす。
かつては審議会中心であった条例や計画づくりにおいて、いまや市民主役の市民会議方式を採用する自治体も珍しくない。
また個々の政策領域における地域活動や計画推進の母体として市民会議が果たす役割も小さくなくなっている。
一方、市民討議会は2005年に東京青年会議所によって千代田区で初めて実施されて以来、これまでにのべ約150件の開催実績がある。
『市民会議と地域創造』の執筆時には、まだ日本に「市民討議会」は存在しなかった。そのため、本書では市民討議会については全く触れていない。
いずれ近いうちに、「市民会議」と「市民討議会」の両者の理論的整理を行うことにしている。
<参考>『市民会議と地域創造―市民が変わり行政が変わると地域も変わる!』(ぎょうせい、2005年)