2011年4月13日水曜日

政策評価と評価基準

「政策評価」というものは、評価に際して何らかの体系や基準に照らして行われるものである。

この何らかの体系や基準があるのとないのとでは大違いである。そして、その何らかの体系や基準はオープンにされて初めて外部からの批判にさらされる。

さて今回、東京電力福島第一原子力発電所で相次いで起きている事故について、レベル5から最悪の「レベル7」に評価が引き上げられた。これはチェルノブイリ原発事故と同じ評価である。国際原子力機関(IAEA)などが定めた国際原子力事故評価尺度(INES)に照らして評価が行われている。

評価結果だけを見れば、福島第一原発の事故はチェルノブイリ原発事故と同じである。これはあくまでINESに照らして評価した場合の判定結果である。別の評価基準、評価尺度で評価をすれば、また違った評価結果となるであろう。


政策の評価でも、どのような評価基準(評価尺度とも)を設定するかが問題となる。 単に「事業の廃止」「予算の削減」といった評価結果に目を奪われることなく、-どのような評価基準で評価を行い、どのような論理でそのような評価を下したのか-つまり、「評価基準」「評価結果」「評価結果に至るロジック」の3点セットで、政策評価(行政評価)を捉えることが肝要である。