2011年4月5日火曜日
文献紹介
『豊中における環境活動の15年~ローカルアジェンダ21に取り組んで』
(特定非営利活動法人とよなか市民環境会議アジェンダ21)
1992年の地球サミットから、はやいもので来年で20年を迎える。ローカルアジェンダ21は地球サミットで採択されたアジェンダ21に端を発する地域のアクションプランで、先進国・途上国に関わりなく世界各地の都市やまちで策定されている。
持続可能な地域づくりを目指して、Think Globally,Act Locallyを掛け声に、豊中市内の市民・事業者・行政機関の約150団体が結集して「とよなか市民環境会議」が発足したのが1996年(平成8年)。市町村レベル全国初の環境パートナーシップ組織として知られている(注:現在はワーキンググループが独立して、NPO法人となっている)。
その後、とよなか市民環境会議はローカルアジェンダ21(豊中アジェンダ21)の策定や地域での草の根的活動を続け、その取り組みが環境庁地球温暖化防止活動大臣表彰、毎日新聞地方自治大賞優秀賞などをはじめ対外的にも高い評価を受けている。
私も市の環境政策を担当していたころ、同市の環境基本条例制定、市民環境会議の設立、ローカルアジェンダ21の策定などに関わったことがある。それが縁で、今年3月には市民環境会議の設立15周年記念イベントの講演に講師として招かれた。その際手にしたのが本書である。
体裁はISBNコードがないので書籍というよりも報告書に近いが、中身は15年間の単なる記録集ではない。市民と行政との対立から協働にいたるプロセスで奮闘した人々の熱い思いが感じ取れるように描写されている。
本書はA4サイズ370ページを超える大著であるが、思わず読みふけってしまうのはこうした理由からだろう。
【問合せ先】
特定非営利活動法人とよなか市民環境会議アジェンダ21事務局
TEL:06-6863-8792 FAX:06-6863-8734
http://toyonaka-agenda21.jp/agenda/book.htm
本書の案内チラシ
追記 「市民と行政の協働に方程式は存在するのか、存在するとすればどのような解なのか」。こうした「問い」に答えるべく、本書をモチーフにした『協働の方程式』をおそくとも来年には出版する予定にしています。すでに出版社も決定しています。