わが国の自治体では、1990 年代後半以降、コスト削減、成果重視の行政運営、職員の意識改革などをねらいとして、急速に行政評価の制度的導入が進められてきました。
果たしてその運用レベルにおける「内実」はいかなるものか。
この点につき、研究者だけでなく自治体職員自身からも、「評価は曲がり角に来ている」「単に仕事が増えただけ」「評価疲れを起こしている」・・・といった指摘も少なくありません。
こうした閉塞的状況から脱出する手立ての1つとして、私は近年、創造型政策評価(Creative Policy Evaluation :CPE)を提唱し、その実践的普及につとめています。
・『創造型政策評価-自治体における職場議論の活性化とやりがい・達成感の実現』(公人社、2008年)
・「創造型政策評価の実践法」『月刊地方自治職員研修』2009年7月号~11月号連載
CPE は単に無駄なコスト削減に終始するのではなく、分権時代の自治体に要請される「人材育成」や「組織活性化」に寄与する次世代型の評価システムです。
平成21年度には、わが国で初めて、群馬県安中市でCPEが導入されました。